筋トレ

【中上級者向け】パワービルディングのメリット・デメリット「パワーとボディメイクの二刀流」

今回は「パワービルディングとはどんなトレーニングか、メリット・デメリットは何か、どんな人に向いているか」という話をしていきます。

「パワービルディングってなに?1から詳しく教えて」

「パワービルディングやってみたいけどどんなメニュー組めばいいの?」

という疑問をお持ちの方はぜひ最後までご覧ください^_^

筆者のプロフィール
       まろ

・筋トレ歴もうすぐ10年

・ベンチプレスMAX127.5kg(RM換算)

・自重懸垂20回以上

・筋トレについて毎日論文や読書でインプット

・ホームジムトレーニー

・断食、HIITも実践

・「健康と自由の最大化」をテーマに情報発信

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パワービルディングとは

パワービルディングの語源は「パワーリフティング×ボディビルディング」と言われています。

調べてみたところそもそも明確な定義はなさそうな感じでした。

簡単に言うと、BIG3で筋力を伸ばしながらボディビルダーやフィジーカーのようなカッコいい身体を作ろうぜっていう感じです。

こう聞くと「初中級者レベルがやるトレーニングでは?」と思う方が多いと思います。

いわゆるPOF法ですね。

「POF法がわからない」という方はこちらの記事をご覧ください。

POF法による筋トレのメニューの組み方【最高効率で筋肥大する方法】 こんにちは。まろです。 今回はPOF法というトレーニング方法について解説します。 「もっと筋肥大に効果的なトレーニングを...

しかし、パワービルディングはPOF法とは異なります。

(これまた明確な定義がないため一概に「異なる」とも言えないですけどねw)

POF法は基本的には初〜中級者までに勧められるのに対して、パワービルディングはたいてい中級者以上に勧められます。

POF法もパワービルディングも筋力を伸ばしつつ、筋肥大を狙うという点では同じですが、POF法は原則分割法で行うのに対し、パワービルディングは全身法で行う場合がほとんどです。

分割法=トレーニングを月曜は上半身、火曜は下半身といったように複数に分割すること

全身法=1日で全身をいっぺんに鍛える方法

なので、パワービルディング=POF法ではないと思われます。

ちなみにこちらのマイプロテインの公式サイトにもパワービルディングのざっくりした説明がありましたので参照してみてください。

(スクワットを7セット+他の脚の種目をやる日もあるみたいで「正気か?」と思うようなメニュー例でしたがw)

パワービルディングのメリット

ここからはパワービルディングのメリットを解説します。

①停滞しにくい

②パワーと見た目の両立

③いろんな種目ができるようになる

①停滞しにくい

僕が考えるパワービルディング最も大きなメリットは停滞しにくいことです。

僕はベンチプレスは120kgで2年くらい停滞していましたが、パワービルディングやRPEといった計画的に筋力を伸ばすトレーニングを行ったところ一気に打破できました。

RPE=「主観的強度」のこと。パワーリフティングでよく使われる指標。

「RPE 10」がMAXで「もう一回も挙がらない状態」、「RPE 9」なら「あと1回は挙がる」という感じでメニューを組む際の指標にする。

似たような言葉で「RIR」があるがこれは「RIR 0」なら「もう1回も挙がらない」、RIR 1なら「あと1回は挙がる」となりRPEとは逆に数字が上がると強度が下がる点に注意

「トレーニングをしても筋肉が増えない、筋力が伸びない」といった停滞を引き起こす理由というのは大半が無計画なトレーニングです。

本来筋肉がつけばつくほど計画的なトレーニングが必要になります。

「感応度逓減性」というものがあるからです。

簡単に言うと、10回3セットだけをやるというような比較的単純な刺激には身体が慣れてしまうということです。

似たような例で言うと、初任給をもらった時は「マジかよ20万も貰えんのかよ」とはしゃいだ経験は誰しもあると思いますが、いずれ慣れていくと「もっと給料上がらないかな」と転職や起業を考えたりするようなものです。

これは筋トレでも身体で同じようなことが起きて、筋肉量や筋力が伸びてくるにつれて、単純なメニューでは筋肥大しないという傾向が顕著になります。

「いま停滞している」という人は毎回同じようなトレーニングを行ってないか振り返ってみてください。

恐らくですが、毎回限界までもしくは限界以上に追い込んだり、毎回同じ回数で挙げたりしているはずです。

かくいう僕もそうでした。

「停滞を打破するには新たな刺激が必要」といって斬新なトレーニングを取り入れてみたり、とにかく限界までやるという思考停止なトレーニングをしてみたりしましたが、結局停滞を打破することはできませんでした。

しかし、負荷を管理して計画的にトレーニングすることを始めるとベンチプレスは2ヶ月で120kgから128kgまで伸びたし、筋肉量も増えてきました。

まろ

逆に言えば、停滞しているということは中長期での計画的なトレーニングが必要なほど成長したという証だよ!

さらに伸ばしていきたいなら計画的にトレーニングすることを視野に入れましょう。

「計画的にメニュー組むのとかマジめんどくさいからいいや」というなら別ですが(笑)

②パワーと見た目の両立

パワービルディングはBIG3を伸ばしつつカッコよい身体を手に入れられます。

どういうことかというとパワーリフティングの選手のように「BIG3だけをやる」あるいはそれに近いトレーニングだとあまりカッコよくない身体に仕上がります。

(これは個人の主観であり、そういった身体の人やパワーリフターをディスっているわけではありませんのでご了承ください。)

こういう感じの身体ですね。

引用:ブログ「ハリーのパワーリフティング・ベンチプレス日記」さんより

中にはこういう身体になりたいという人もいると思うのでそういう人はBIG3だけをガンガンやればいいと思います。

しかし、反対に「BIG3は伸ばしたいけどこういう体型になるのはちょっとなあ、、」という人もいるのではないでしょうか。

少なくとも僕はそうです。

そういう人におすすめなのがパワービルディングというやり方です。

BIG3をメインにやりつつも懸垂やサイドレイズなどもやることによって、パワーを伸ばしつつデカくかっこいい身体を作ることを目指します。

アメリカのパワーリフティング選手 ラッセル・オルヒ

僕はこれこそ筋トレーニーが目指す価値のあるものだと思っています。

筋肉は本来重たいものを持ち上げたり、身体を動かしたりするものであって見せびらかすためだけにつけるものではないというのが僕の意見です。

僕は老人になっても身の周りのことは自分の力でやりたいし色んなとこに旅行に行ったりしたいので筋トレはやり続けます。

だから「筋力は伸びなくていいから筋肉がついて見た目がカッコ良くさえなればいい」とは思わないんですよね。

もちろん、これは僕の意見であって、他の理由で筋トレをしている人を否定する趣旨はありませんのでその点はご了承ください。

まろ

ただ、パワービルディングの考え方は筋トレをしている多くの人の願望を叶えられる可能性があるのは間違いないと思うよ!

③いろんな種目ができるようになる

パワービルディングはBIG3だけではなく懸垂などのコンパウンド種目やサイドレイズなどのアイソレーション種目も行います。

つまり、色んな種目を行うので色んな種目をできるようになります。

よく「ベンチプレスは不要」とか特定の種目は必要ないとする論調を見かけますが、はたして本当にそうでしょうか?

例えば、大胸筋を発達させるためにベンチプレスは不要という理論。

これはベンチでは大胸筋が完全収縮もストレッチもしきらないから大胸筋への刺激は不十分という趣旨で述べている人が多い印象です。

たしかにベンチプレスでは大胸筋は縮み切らないし伸び切りもしません。

しかし、ベンチプレスでは他の種目では扱えないような高重量を扱えます。

例えば、ベンチを100kgでセットを組んでいる場合、同じだけの負荷をかけようと思うとダンベルベンチプレスで50kgを扱わなければなりません。

ダンベルはバーベル種目のようにラックがないのでセットアップだけでも大変です。

なので、高重量を扱うにはダンベルベンチプレスをやるよりもバーベルでのベンチプレスの方が効率的です。

個人的にはトレーニングにおいて高重量を扱うというのはかなり重要な要素だと思うのであえてそれを不要とするのはいかがなものかという感じです。

このようにどの種目にもメリット・デメリットは必ずあり、また向き・不向きもあるのでトレーニングをする上で色んな種目ができるというのは大きな強みになります。

また、「できないからやらない」というのと「できるけどやらない」というのは大きく違います。

「一通りやってみたけど俺には合わないからやめた」というなら問題ありません。

例えば、腕が短い人は床引きデッドリフトをすると前傾がキツくなるので腰を痛めやすいという小さくないデメリットがあるのでそういう人は無理してやらない方がいいと思います。

しかし、「できないからやらない、きついからやらない」は逃げです。(怪我などは別として)

最初からできる人は稀ですし、きついのは当たり前です。

それを練習して動作を習得するのもトレーニングですし、きついからやらないという考えは成長を阻害します。

「ベンチプレスはできないからダンベルフライはやる」という人より「ベンチプレスもダンベルフライもできる」という人の方が大胸筋は大きくなるでしょう。

まろ

何事もできないよりはできた方がいいよね!

パワービルディングのデメリット

パワービルディングのデメリットは下記の3つです。

①複雑なトレーニングメニューを組む必要がある

②種目数が多くなるので体力的にきつい

③ケガのリスクは上がる?

①複雑なトレーニングメニューを組む必要がある

パワービルディングは複雑なトレーニングメニューを組む必要があります。

これは先述したように中上級者以上の人は筋力を伸ばすのに計画的なトレーニングが必要だからです。

メリットである「停滞しにくいこと」の裏返しですが、その分複雑かつ計画的なトレーニングを組む必要があるというわけです。

中上級者以上の人がBIG3を伸ばそうと思うとおおむね2ヶ月単位で強度やボリュームを調整してトレーニングをする必要があります。

「そんな計画立てられないよ」という方はプログラムの導入が手っ取り早いと思います。

僕は下記のsho fitnessさんというYouTuberのプログラムで今はやっています。

EVER LIFTの「中上級者向け9WEEKS筋肥大プログラム」をやってみた感想「〇〇な人におすすめ!」

ちなみに僕も現在noteにて初心者向けのトレーニングプログラムから随時作成しているところですが、パワービルディング系のトレーニングプログラムはもう少しかかりそうです(^^;

②種目数が多くなるのできつい

パワービルディングはBIG3に加えてその他のコンパウンド種目やアイソレーション種目なども行うため種目数が多くなりがちです。

当然それに伴ってトータルのセット数も増えるため、体力的にきついです。

いま僕がやっているプログラムも1日に20セット以上やる週もあってぶっちゃけかなりきついですw

また、場合によっては「HIIT」というインターバルトレーニングもメニューに組み込まれることもあります。

HIITとは”high intensity interval training”の略で日本語にすると「高強度インターバルトレーニング」です。

簡単に言うとダッシュなどの全力運動とウォーキングなどの軽い運動もしく休息を交互に行うトレーニングです。 代表的なものでいうと20秒全力運動→10秒休憩を繰り返す「タバタ式」はHIITの一種です。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

https://growdom.net/?p=1739#HIITとは

とにかく、パワービルディングは普通のボディビル系のトレーニングと比較してきついというのが僕の実感ですね。

まろ

最初は新鮮でよかったんだけどねw

今まで「いかにやりたいことだけやっていたか」が骨身に染みてわかりました。

③ケガのリスクは上がる?

パワービルディングは一般的なボディビルディング系のトレーニングと比べると高重量を扱うことが多いためケガのリスクは高いと言えそうです。

1RMに対するパーセンテージが上がるほど筋肉だけではなく、関節や腱にかかる負担は大きいですからね。

1RM=1回だけ挙げられる重量のこと。

「2RM」なら2回だけ挙げられる重量になる。

とはいえ、これは「安定したフォームを確立すること」「ボリュームを適切に管理すること」で解消できるリスクと言えます。

もちろん100%ケガのリスクがないとは言えませんが、それはボディビル系トレーニングも同じことです。

重要なのは「ケガのリスクを完全に無くすために高重量を扱わないこと」ではなく「高重量を扱ってもケガをしないためにはどうするか」です。

中級者以上になると筋肥大や筋力向上を狙うには高重量のトレーニングは必須です。

まろ

動画を撮ってフォームを修正したり、高重量を扱う期間ではセットを減らしたりなどでケガのリスクを抑えよう!

パワービルディングはどんな人におすすめ?

「結局パワービルディングはどんな人におすすめなの?」というと下記のような人です。

①筋力を伸ばしたいけど見た目を犠牲にしたくない

②停滞している

③トレーニングに熟練している

①筋力を伸ばしたいけど見た目を犠牲にしたくない

パワービルディングではBIG3の重量を伸ばしつつ、理想の肉体を手に入れることを目的とします。

「パワーは伸ばしたいけどパワーリフターのような体型に魅力を感じない、かと言ってボディビル系トレーニングだけだと筋力を伸ばせない」

そんな多くのトレーニーのジレンマを解決するのがパワービルディングです。

僕はパワービルディングはメニューの組み方次第では筋力を伸ばしつつ、かなり自由に身体をデザインできると考えています。

その方法論は模索中&自身の身体で実験していこうと思います。

例えば、僕のように「スクワットがあまり好きじゃないけどデッドリフトやベンチは好き」という人向けのトレーニングプログラムも今後作ってみようと思います。(希少種かもしれませんがw)

②停滞している

筋力・筋肉量が停滞している人はパワービルディングを取り入れることで停滞を打破できるかもしれません。

これは僕の経験則からも言えます。

やっぱり停滞の原因は「無計画なトレーニング」であることが大半だからです。

もちろん、この他にも「ずさんな食事」や「慢性的な睡眠不足」などが原因の場合もあります。

本気で筋力や筋肉量を向上させたいなら、やはり食事・睡眠・トレーニングは最適化しておかないと厳しいものがあります。

レベルが上がるほどそれは顕著になります。

なので、もし今停滞しているという人は思い切って計画的なトレーニングを取り入れましょう。

③トレーニングに熟練している

パワービルディングに取り組むにはある程度トレーニングに熟練している必要があります。

なぜなら実施する種目が多様だからです。

トレーニング初心者がいきなりBIG3+その他のコンパウンド種目+アイソレーション種目などいっぺんにやろうとすると習得しなきゃいけない種目が多すぎるからです。

野球の初心者がいきなりプロ野球の試合で活躍してこいというのが無理なように、トレーニング初心者にいきなりこれらの種目全部こなせというのは無理な話なのです。

なので、パワービルディングは最低でも「BIG3は適切なフォームで行えること」が前提になるでしょう。

メニューの組み方がわからない人はプログラム導入もあり

ここまでパワービルディングについて解説してきました。

ここで気になるのが「実際にどんなメニューを組んだら良いか」ですよね。

パーソナルトレーナー並の知識や経験がある人は自分でメニューを組めばいいと思いますが、なかなか全員がそういうわけにはいかないですよね。

なので「どんなメニューを組めばいいかわからない」という人はプログラムを購入するのも手だと思います。

まずはプログラムどおりにやってみて、アレンジを加えるというのが良いでしょう。(僕も実際2周目に差しかかりアレンジしてます。)

おすすめは先述したこちらのプログラムです。

EVER LIFTの「中上級者向け9WEEKS筋肥大プログラム」をやってみた感想「〇〇な人におすすめ!」 こんにちは。まろです^^ 今回はEVER LIFTの「中上級者向け9WEEKS筋肥大プログラム」をやってみた感想を述べていきます...

ざっくりレビュー内容をまとめると4000円で2ヶ月楽しめるコスパの良いトレーニングプログラムです(笑)

まとめ:パワービルディングをマスターして最強の肉体を目指そう

まとめ

パワービルディングとはパワーリフティング×ボディビルディングのこと

パワービルディングのメリット

①停滞しにくい

②パワーと見た目の両立

③色んな種目ができるようになる

パワービルディングのデメリット

①複雑なトレーニングメニューを組む必要がある

②種目数が多くなるのできつい

③ケガのリスクは上がるかも?

パワービルディングがおすすめな人

①筋力を伸ばしたいけど見た目を犠牲にしたくない

②停滞している人

③トレーニングに熟練している人

メニューの組み方がわからない人はプログラム導入もあり

ということでパワービルディングのメリット・デメリットなどについて解説していきました。

僕個人的にはとにかく追い込むボディビル系トレーニングも楽しいですがパワーリフティング系のトレーニングも楽しいです。

トレーニングは楽しんでナンボだと思うのでやりたくなかったらパワービルディングを無理してやる必要はないと思います。

まろ

ただ、トレーニーとしてレベルアップできるのは間違いないと思うから伸び悩んでいる人はぜひやってみてね!

ということで今回の記事は以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました^ ^

noteにてトレーニングプログラムや身体を変える食事を公開しています

5年以上のトレーニング歴で僕が学んだことを元に作成した「筋トレ初心者向けトレーニングプログラム」、科学的根拠を元に「バルクアップのみならず美容と健康にも良いおすすめの食材やレシピ」などをnoteにて公開しています。

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